平田光徳税理士事務所

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直前は過去問を再チェックしていました

最後に見るべきものはやはり過去問

毎年の税理士試験、最後の最後に立ち戻っていたのは過去問でした。直近の過去問なら同じ内容はもうでることがないのではと思う方もいるかもしれませんが、出題内容以外にも過去問を見るべきポイントがあります。過去問を振り返るべき理由を2つ説明します。本番の直前だからこそ過去問は見直すべきです。

(1)前提条件の表記の仕方を確認して本番で文章理解の時短ができる

通常多少は異なりますが、どの科目も毎年前提条件の形式や構造はだいたい同じです。ここを大きく変えることで試験の偏差を付けようとする試験委員はまともな試験委員ではありません。実際にご自身の受ける科目の過去3年分くらいを見比べているとある程度形は一緒だと分かるはずです。その構造が予め分かっていれば試験問題を読む際の時間を短縮できます。ただし注意点が2つあります。

1つ目は提示される前提条件で変わる可能性があるところを予め注意しておくことです。例えば会計科目の適用税率、〇〇を含む・含まない等の限定の仕方、税込経理・税抜経理の処理方法などです。ここを間違えると計算結果が異なります。

2つ目は予備校の問題の表現ではなく過去問の表現を自身の標準形式とすることです。予備校の問題も基本的には過去問をベースにしているので、良質な問題であれば標準形式になっていると思いますが、たまに表記の方法を変えてみたりすることがあったり、相当昔の形式をそのまま使いまわしていたりすることもあるので注意が必要です。(特に担当人数が少ない小規模の予備校の問題)

また時短するがあまり前提条件をすべてすっ飛ばす方がいますが、前提条件で致命的な見落としも発生し得ます。その方法は博打だと思いますので、標準形式を頭に入れておいて、本番の問題文で気に留めるべきところだけチェックするのをお勧めします。

(2)出題実績のある表現でのミスリーディングが防げる

日本語の理解の問題ですが、税理士試験の問題文の言葉の言い回しはけっこう分かりにくいです。理論ではこの言い回しではどこまで解答範囲に含まれるのか迷うことがあります。計算でもこの言い回しってどういうことって思うことがあります。本番中は迷う時間がありません。過去問において出ている表現は以降も使われる可能性が高いので、過去問と模範解答を比べて問題の表現の理解をし、本番でミスリーディングをしないようにセンスを磨くべきです。こうすることで出題に対する意図の予測もしやすくなります。

画像出典:国税庁ホームページ第70回消費税法問題用紙より

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