税理士試験の理論の時短に「略字」選抜ベスト3
略字の使用による時短
前回に続き今回も答案用紙記入の時短をテーマに書きます。税理士試験は時間が足りない試験なので、ある程度字が崩れていても許容されていると言われています。そこで今回は私が理論の答案作成の際に多用していた「略字」ベスト3を紹介したいと思います。この3つは頻出なので、使用するとかなりの時間短縮が見込めます。書き方は画像の例を参考に略してみてください。ちなみにこの3つの略し方は私が中国語を勉強していたので、中国語の「簡体字」を参考にしていますが、日本の略字でも同じようにするものもあるようです。
第1位 「貝」かいへん、「頁」おおがい
貝殻が装飾品や貨幣(貝貨)として使われていたので、財物・貨幣の意味があります。よって財産やお金のことを示す用語の多い税理士試験では特に出てくることが多いです。略字の書き方ですが、貝の内側を「人」のような感じで書きます。ちなみに略して書いた「貝」の部分の横幅を狭めて書くと略さずに書いたように見えなくもありません。(個人的見解です。)
理論に出てくる漢字例(財、資、費、貸、販、損、額、贈、債、貨、賃、則、積、員、賠、償など)
第2位 「言」ごんべん
言語で人に何かを伝えるといった言語行動を意味するため、法律を扱う税理士試験の用語にも頻出です。略字の書き方ですが、通常通り1回「テン」を書いて、そのあと縦長の「レ」を書くような感じです。
理論に出てくる漢字例(課、調、請、譲、証、託、許、設、調、護、認など)
第3位 「糸」いとへん
糸は人が紡ぎあげたものです。衣服に関するものが多いイメージですが、人と人とが織りなすものにも使われているようで、税理士試験の理論でも意外と出てきます。略字の書き方ですが、中ほどの右側の「トメ」を書きません。また下半分は左から右上にかけて線を引く感じです。
理論に出てくる漢字例(納、経、終、総、繰、続、縮など)
略字を使う上での留意事項
崩れた字が許容されているとは言っても下記はご注意ください。用語などの名称を解答する場合は、字を崩さずに丁寧に書きましょう。名称をずばり聞かれているときに略してしまうと点数がもらえないかもしれません。また理論マスターや理論サブノートの規定をべた書きするときは、何の内容を書いているか分かるレベルで書きなぐっても良いとは思います(ただし全く読めなければ試験委員に理解されず全滅のおそれあり)が、概要や取り扱いを自分の言葉で書くときは、きれいにする必要はないですが、読める字を意識して書く必要があります。試験委員は書いている内容を初めてみるので、その字が読めなければ読解不能で0点になるからです。なお財務諸表論のように税法に比べて時間に余裕がある場合は、他の受験生に比べて読めない字を書きすぎるのは印象が悪いかもしれません。相対評価の試験ですので、多くの受験生が字を崩さずに完答できる問題であるような場合はご注意ください。