ひとり税理士事務所の電話・FAXについて
電話番号の公表は営業電話との戦いの始まり
税理士開業する場合には電話番号やFAX番号は下記を見ると分かるようになります。
・税理士情報検索サイト(日本税理士会連合会登録のすべての税理士)
・各エリアの税理士会やその支部会のサイト
・各エリアの税理士会の会員名簿や会報
・事務所のホームページ
・Googleマップ(Googleマイビジネス)
・自身の名刺
・自身が参加した会計ソフトの税理士ページや集客サイトの税理士掲載情報
・知らぬ間に勝手に作られる税理士情報サイトなど
税理士登録の過程で必要になるものや自分で作成するもの、他者が勝手に作るものなどありますが、名刺を除いては誰でも調べればその情報を見ることができます。電話番号やFAX番号が誰でも見られるようになると営業電話がかかってくるようになります。普段から営業電話をかけている方々の情報収集能力は高く、私は税理士登録の日にホームページに電話番号掲載とGoogleマイビジネスにも登録しましたが、その2日後には初めての営業電話が東京の事業者からかかってきました。公表後にはものすごくたくさんの営業電話がかかってくると思います。
どんな電話がかかってくるの
下記は迷惑かどうかは別にして開業約2か月の間に相手側からかかってきた電話です。
・税理士紹介業者(顧客に税理士として紹介してもらう代わりにものすごく高い手数料を取る)
・WEB制作会社や広告・SEO対策の会社
・事務機器のリース会社
・会計ソフト・税務ソフトの会社
・税務系の扱いが多い出版社
・生命保険会社の代理店加入のお誘い
・商工会議所
特に上2つからの電話が多いです。あまりに電話がかかってくるとその対応に時間がとられてしまいます。必要のないところなら迷惑でしかありません。
営業電話を抑えるために携帯電話番号だけの公表にしました
エリアの税理士会会報の新規加入者の掲載プロフィールを見ると国税OBの方はほぼ固定電話もFAXも掲載しています。ひとり開業の方も固定電話とFAXで掲載している人が多いですが、2割くらいは携帯電話のみか携帯電話とFAXという組み合わせの方がいます。
開業前に若手のひとり税理士の方に電話やFAXについて直接聞いたりしていました。ホームページには電話番号を掲載せずにお問合せフォームのみにしている方もいました。FAXについては対象とする顧客がFAXを使わない、今後の省庁などのペーパーレス化の流れなどの理由で設置しない方もいました。またひとり税理士の場合は事務所に誰もいなくなる時間も多いので、電話転送しない限りは携帯電話だけのほうが都合が良い面もあります。ただしそうは言っても一般的に固定電話やFAXは置いた方が信頼できると思われます。Googleマイビジネスの評価も携帯電話番号よりは固定電話番号が望ましいと聞きます。
私については営業電話による仕事への影響は大きいけれど、連絡先の番号は載せておきたいということですべての媒体で携帯電話番号のみの掲載にしました。営業の方からすると固定電話の方が営業をかけやすく、電話に出た場合に携帯電話よりも逃げにくいと感じたからです。また税理士会や税理士をサポートする企業では未だにFAXのやりとりが主流なので、事務所には固定電話とFAXは設置はしています。こちらも営業の連絡が来ないように非公表にしていますが税理士会など必要なところにのみに伝えて媒体へは非公表にしてもらっています。
営業電話で時間を取られない工夫
私はホームページのトップの電話番号の横には「営業電話お断り」と強めに示しています。そもそもこういったことを示すホームページが少数で、示しているものでも「営業電話はご遠慮願います」などと少し抑え目な表現です。私が「お断り」という強めの表現にしたのは、使用しているWordpressのテーマだと 電話番号の横に「営業電話お断り」 よりも多い文字数で記入するとiPhoneの一部機種で画面表示が崩れるというのが最初の理由でした。しかし今となってはこれで良かったと思います。まずこれだけ強い表現なので初めから営業電話をかけてこなかったりかけてきても及び腰になっているからです。電話がかかってくると営業しようとしている相手が及び腰なのがはっきりわかる時もあります。
知らない電話番号からかかってくると新規の引き合いや業務で必要な電話かもしれないので、電話に出るのですが、取った瞬間に相手が営業なのかそうでないのかすぐ分かります。「お電話口は税理士の〇〇先生でいらっしゃいますか」という私の身分確認のものはだいたい税理士紹介会社などの営業電話です。電話を早く切る方法について、これまで試したものは「今外出中(打合せ中)なので、すみません。」と電話を切る方法があります。これで半分くらいの電話はかかってこなくなるのですが、かけてくる電話もあるので、最近は「税理士紹介会社やその他の営業等は必要ないので失礼します」と一方的に切るようにしています。とにかく相手に話させては電話の対応時間が長くなります。よく「送った資料はご覧になりましたか」と聞かれることがあるのですが、「申し訳ないです。読んでないです。必要ないので破棄しました。」と伝えてます。破棄したと言うと相手も諦めやすくなります。これでも相手の尊厳を傷つけないように最低限の気は使ってはおります。繁忙期になって業務に影響するようなら見知らぬ電話はすべて留守番電話の折り返し対応にすることも検討してます。時間は一番の財産です。顧客により良い対応ができるように業務をする時間、自分の知識をより深めるための時間、時間は貴重なので無駄にはできません。