創業融資について①概要
創業融資を受けた方が良い理由
今回から何度かに分けて創業融資をテーマに記事を書きます。今回は創業融資の概要を説明します。個人事業主として開業したり法人設立して事業をスタートしたりする時には多額の資金が必要になることもあります。自己資金では事業を行うには不足してしまう方はもとより自己資金がある程度ある方でも創業融資を受けることは検討されたほうが良いかと思います。そこで主な理由を上げます。
①新規事業で実績がない中でも事業計画やこれまでのキャリアや資格などで評価をしてもらえます。
通常の融資は審査の際に事業の実績を評価されますが、創業間もなければ実績では評価されません。逆に言えば創業してから一定期間経過して計画通りの実績が出ていなかったら、借入をすることが難しくなる可能性が有ります。そのリスクを考えると創業のタイミングで融資を受けた方が良いと思います。
②キャッシュが多くあれば事業継続性を高められます。
事業が継続できなくなるのはキャッシュが枯渇した時です。取引先への支払いや給与支払ができなくなると廃業に追い込まれてしまいます。創業時にキャッシュが多くあれば、それだけ事業が軌道に乗るまでの時間が稼げます。また資金繰りをどうにかするために、利益率の低い仕事や本当は受けたくないような仕事も無理に受けなくても良いようになるかもしれません。
ただし創業融資はあくまでも事業のために借りるお金です。お金に余裕ができたとしても私的利用のために流用したり、事業に必要ないものへの無駄遣いをしたりしないように注意しましょう。創業融資は借金ですので、あとで返済が必要になるお金です。
受けやすい創業融資
創業時の融資にはいろいろな種類がありますが、金利が低めで受けやすい創業時の融資といえば、日本政策金融公庫の新創業支援融資と信用保証協会が保証し各金融機関から借入する創業向け制度融資の2種類が代表的です。
福岡市で創業する場合に受けるものとしては下記になります。すべて令和4年9月18日に参照したデータとなります。
①日本政策金融公庫 新創業融資制度
金利:0.91%~3.10%(令和4年9月18日参照)、保証料なし
各店舗で申し込み
福岡西支店の管轄(個人企業や小規模企業の場合)
福岡市のうち中央・南・西・城南・早良の各区、筑紫野・春日・大野城・太宰府・糸島・那珂川の各市
福岡支店の管轄(個人企業や小規模企業の場合)
福岡市のうち東・博多の各区、飯塚・宗像・古賀・福津・宮若・嘉麻・朝倉の各市、宇美・篠栗・志免・須恵・新宮・久山・粕屋・小竹・桂川・筑前・東峰の各町村
②福岡市 スタートアップ資金 (福岡県信用保証協会の保証)
金利:1.3% ※女性・50歳以上は1.2%、保証料なし
各金融機関より申し込み
③福岡県 新規創業資金 (福岡県信用保証協会の保証)
金利:1.3% ※55歳以上は1.2%、保証料なし
商工会議所より申し込み
①については、日本政策金融公庫が審査し、そこから借入を行います。②については各金融機関から申し込み、③については商工会議所から申し込み、各金融機関へあっせんされ、②・③ともに各金融機関から保証依頼をし信用保証協会で審査され、金融機関でも形式的に審査をし各金融機関から借り入れ、信用保証協会が保証します。
私自身、創業時に①で200万円、②で100万円の創業融資を受けさせて頂き大変助かっております。その創業融資を受けた話についてはまた次回以降記事で書かせて頂ければと思います。