最強の定着率 税法理論の替え歌暗記法
税法は財務諸表論と暗記のレベルが違う
財務諸表論の理論の場合は書いたり音読したり文字を隠したりしたところを見返したりして合格レベルの暗記ができました。財務諸表論はキーワードと理論展開を押さえておけば良かったですし、覚える量も税法に比べれば大したことありません。税法は条文をそのまま書けることが求められます。理論マスターなどの予備校の暗記集の省略は良いとしても受験生が自分の言葉で短く書いたりすると意味が変わってきたりして点数はほとんどもらえません。私は所得税法と消費税法は受験2回目に合格していますが、所得税法1回目と消費税法1回目は理論暗記が追いついておらず自分の言葉で書いたところが多かったです。不合格の際に送られてきた通知の点数は思ったよりもかなり低かったです。計算はそれなりにできていたので、自分の言葉で書いた理論はほとんど点数がなかったのではないかと推測します。税法の理論は理論暗記集通り書けるようになった方が格段に合格可能性が上がると思います。初の税法受験である所得税法の1回目の受験の時に私の頭ではこれまでの暗記法では無理だと悟りました。
200ページを超える理論暗記は私の能力を超えていた
税理士試験の税法で覚えるべき理論の量は半端ないです。
2022年版の理論マスターのページ数(アマゾンにて確認)で言えば、
法人税法 292ページ
所得税法 284ページ
相続税法 272ページ
消費税法 152ページ
国税徴収法 248ページ(過去問の掲載がそのうち100ページほどあり)
などとなっております。
これらすべてが覚えるべきページではないですが、私は合格した所得税法と国税徴収法は理論マスター全体の約7割、消費税法は約8割を重要なところから優先して覚えていました。重要なところに絞ったとしてもかなりの量です。そこでいろいろな暗記法を調べていて見つけたのが「替え歌暗記法」でした。
合格への片道切符 替え歌暗記法
替え歌暗記法は税理士試験に合格して税理士をされている茂木広貴先生がアマゾンで電子書籍Kindle版「究極の理論暗記法!税理士試験-替え歌暗記法」として販売しています。価格は250円。kindle unlimitedなら追加料金なしで読めます。4年前に私が購入した時は1,250円だったので大変お安くなっていますね。250円なら片道電車賃くらいなので合格への片道切符をつかむつもりでお勧めします。替え歌で覚えることで一言一句間違えず理論暗記ができます。また気持ち的に落ち込みやすい受験生生活もメロディがあることで楽しくなります。
税法理論暗記の流れは下記の通りです。こちらは私の言葉で端的にまとめているので詳しくは著者のkindle版でご確認ください。
1.分類 暗記集をテーマごとにアーティストなどで分ける
2.曲集め ※かなりの量を要する
3.共通化 理論集の同じ内容のところは把握して同じ曲でまとめる
4.省略化 替え歌にする前に理論の省略ができないか講師に聞くなどして軽減
5.替え歌化 理論を音源のメロディーにあわせて当てはめ
6.カード化 歌詞カードにする
7.録音 メロディーを流しながら自分の歌声で録音
8.PDFにして持ち歩く
書籍での流れはこのようになっております。私は3の共通化はかなり気を付けました。未学習の税法だと理論集をペラペラめくっても量が多すぎてどこが同じ内容がかぶっているのか分からないです。覚える前に歌をいくつも作っていると録音が終わった後に同じ内容を重複させていたというショックに何度か出くわしました。そこで私は理論集のページに乗っている条文番号を確認し、税法の体系(第〇条は×××等を示した体系図)のその番号の条文の横に理論集の番号(例:2-2の1)などとメモをしていました。こうすると重複したところが分かり別々に替え歌を作ることが防げます。替え歌理論をしない方でも、理論の重複確認の方法として参考になればと思います。私は時間節約のために6のカード化と8のPDFとして持ち歩くはしていません。理論集にメロディーの区切れごとにかすかなスラッシュを入れて、ところどころに薄く歌詞の出だしのところを記入してから、理論集を見ながらそのまま歌って録音しました。またPDF化などせず理論集をそのまま持ち歩いていました。税法の体系理解も考えると理論集のビジュアルが残ったままの方がいいと思います。また応用理論の際は、各段落や要所要所を抽出する作業が必要です。段落の区切れなど応用理論の抽出の単位でメロディーが新たに開始できるようになるのを心掛けました。そうしていないと必要部分の頭出しにものすごく時間がかかるため時間の足りない税理士試験に対応できません。またこの暗記方法はよく意味が分かっていなくても暗記できてしまいます。ただし条文の構造や対比関係、条文の背景など通常理論を暗記する際に心掛けることは忘れないでください。替え歌でも理論を理解している方が暗記速度は速いです。
メリットとデメリット
メリット
・歌として覚えるので一言一句正確に暗記でき記憶の定着が良い
・ 歌として覚えているので出力して書き写すスピードが速い
・ メロディーがあるので気分転換になる
デメリット
・ 準備にものすごく時間がかかる(理論集1ページ録音までに1.5-2時間程度かかっていた)
・ 周りの受験生からうさん臭そうやダサいと思われる。
・ 暗記だけでなく内容の理解もしていないと応用理論でつまづく
私の受験生仲間には替え歌にしなくても理論の構造を理解し音読するだけで覚えられるような友達もいました。その人たちは私よりも暗記にかかっている時間は3分の1くらいだと思います。替え歌なんか作らなくても覚えられる人はやらなくていいです。私はそのように覚えられないので替え歌にして覚えました。どのようにして覚えても税理士試験においては勝てば官軍負ければ賊軍なのです。
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ただいまこのホームページは税理士事務所ホームページへリニューアル中です。この記事が「コパンダの税理士試験勉強法」としての最後の記事となります。2021年4月にスタートしてからこの記事が27回目の投稿となります。もともとは税理士の開業本などでホームページを作るなら早めにブログを書き始めたほうが検索に引っ掛かりやすくなるというような内容を見てSEO目的として始めました。しかしながら勉強法の記事はしっかりと準備して書いたもので自信をもってお届けしました。私自身の経験や日々考えて導いてきたことを余すことなく掲載できたと思います。これらの記事は今後も閲覧できます。ブログのカテゴリーで「税理士試験」をお選びください。また今後記事に税理士試験のテーマを新しく投稿する際も「税理士試験」のカテゴリーに投稿します。皆様のこれまでの温かい応援とご閲覧誠にありがとうございます。